「パンクとは『自分自身に忠実であること』だ。ファッションじゃない」
セックスピストルズ。
野蛮な音楽には興味のないあなたも“安全ピンを鼻に刺すエリザベス二世”
のモチーフは目にしたことがあるでしょう。
これは1977年、当時の英国王室とその体制に、ピストルズがおどけて
唾をはいた曲「ゴッド・セイブ・ザ・クィーン」のデザインです。
活動期間わずか26ヶ月。たった一枚の公式アルバム「勝手にしやがれ」で
全世界を引っくり返したこのバンドは“SEX”という名のブティックの
店長が仕掛け人。街にたむろう若き日の巨匠に目をつけ、店の従業員が組んで
いたバンドに招き入れるところから始まります。
“俺はピンクフロイドが大嫌い”と書かれたTシャツで騒いでいた
若き日の巨匠。暗くて難解なプログレロックは お好みでなかったご様子。
しかしピストルズ加入時のオーディションでは元祖ビジュアル系ともいえる
アリス・クーパーの曲を披露したそうです。
なにはともあれ巨匠のヴォーカルを招いて動き出したセックスピストルズ
でしたが、初代ベーシストは「ビートルズのファンだから」という理由でクビ。
彼の代わりに巨匠が連れてきたのが親友のシド・ヴィシャスでした。
しかし、後にパンクキッズのカリスマとなるこの新しいベーシストは、
この時ベースの経験ゼロ。パンク=ヘタクソの由縁かもしれません。
悪名高きセックスピストルズ。
このバンドの存在そのものが大きなムーブメントを巻き起こしました。
しかし、いつの時代にも大きな改革は 大きな破綻をはらんでいます。
いつの間にか一人歩きしていくセックスピストルズという名前。
それを金の道具にしようとするマネージャー。(前出のブティック店長)
ドラッグと縁を切れず、日に日に加速度を増し壊れていくシド・ヴィシャス。
マスコミからの激しい圧力。そして公演の度にパニックを起こす観客・・。
1978年。これらにアッサリと見切りをつけた巨匠は米国ツアー中、
「だまされた気分はどうだ?」「ロックは死んだんだ」との名言を残し
セックスピストルズを脱退。同時にジョニー・ロットンの名を捨て、
本名であるジョン・ライドンに改名し「P.I.L.」を結成します。
─次号ジョン・ライドンへつづく
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勝手にしやがれ!! 技術なんぞクソだ!と言わんばかりの勢いで迫る PUNK ROCKの原点でございます。 |