偉人に学ぶ─ダメ人間の美学
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マーク・トウェイン(1835〜1910)
┗アメリカ・ミズーリ州に生まれ、その後ミシシッピ−湖畔に移住。
 本名、サミュエル・ラングホーン・クレメンズ。
 19世紀のアメリカ文学を代表する小説家。
 「王子と乞食」「トム・ソーヤの冒険」等が有名。

75年に一度の割合で姿を見せるハレー彗星。
巨匠が生まれたのはこのハレー彗星が輝いた年のことでした。

一攫千金を夢見ては開拓地を転々と渡り歩くお父さんに連れられ、
4歳の時から移り住んだミシシッピー河のほとり。
「トムソーヤの冒険」に代表される、物語中の少年らしい様々な活躍ぶりは 
ここでの生活から生まれ出たものです。
12歳の時には父が死去。その後は幼き巨匠も家計を助けるため、
学校を辞めて働かなくてはいけませんでした。

しかし貧乏をさほど苦に思わず過ごした少年時代。夢見がちなのは遺伝でしょうか。
次々に見た夢を次々に実行していくあたり、こうと思ったらこう!といった
気迫さえ感じられます。

まずは‘アマゾン探検’。この幼い頃からの夢の実行に踏み切ったのは21歳の時。
ただ、こちらは失敗に終わっています。わざわざ遠出をして挑んだにも関わらず、
行った先で船の都合がつかなかったんですね。

諦めて故郷に戻った巨匠でしたが、第二の夢を手に入れます。
それは‘蒸気船の水先案内人’という職業。そしてその時代のその職場には、
安全のため常に水深を測る投錨手という職人がいました。
投錨手は安全水域の二尋(約3.6m)を確認すると、怒鳴り声で知らせます。
「マークトウェイン!!セイフ ザ ウォーター!(二尋!!安全水域!)」
この掛け声は、後の巨匠の筆名となりました。

南北戦争勃発により船を降りた巨匠は、新たな夢を追うべく金塊探しに
出かけますがゴールドラッシュの地で得たのは金塊ではなく酒場の男達の与太話。
これをもとに執筆した原稿が成功を収め新聞記者の職を得ました。

取材中のある日のこと。
一人の青年が自分の妹の写真を巨匠に見せました。その美しさに感動した巨匠は
青年から上手く写真を盗み出すと、新たな夢を見出しました。
「この女性と結婚する!」
そしてその数年後、本当に結婚しちゃうんだから大したもんです。男に二言なし!

結婚生活は幸せでしたが、売れっ子作家になっても一攫千金の夢を追い続けた
巨匠の晩年は、株に手を出しては失敗等、散々だったようです。

そんなこんなの75歳。75年ぶりのハレー彗星がお目見えした次の日のこと。
生前から予言していたとおり、永遠の少年は 人生の幕を閉じました。
まさに男に二言なし!の人生でした。

2002.12.18 「まぐまぐ」より発行


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完訳 ハックルベリーフィンの冒険(文庫)    
「アニメしか知らん」「原作は子供時代に読んだっきり」
というあなたにおすすめ。大人の視点で読めば新たな発見が!



■今日の余談─私の周りのダメ人間たち
└類は友を呼ぶというのか、十代の頃、私の周りはフリーターであふれていた。
 良く言えばフリーター、悪く言えばプータローである。

 プータローはヒマに満ちている。ヒマであるから遊びたい。
 遊びたいが、プータローゆえ金がない。金がないので遊べない。
 せいぜい誰かの家に集うくらいだ。それに飽きると車を飛ばして港に
 繰り出したりもしてみる。しかし港なんぞ行っても何もない。
 深夜の港でカップル達を横目に、意味もなく逆立ちの練習をしたりする
 己らの行動に呆れはて、そしてまた友の家に集う。

 そんなうだうだした毎日を続けていると、2ヶ月に一度の割合で
 「そうだ。これから大阪へ行こう。」と、つぶやく者があらわれる。
 この大阪というフレーズはその時々によって伊豆であったり、
 仙台であったりいろいろである。
 その場で思いついた地名をただ述べているに過ぎない。
 
 そしてそのつぶやきに反対する利口者もいないため、
 「そうだそうだ。大阪に行こう。」
 と、みな阿呆のように賛同して車に乗り込んでしまうのだ。

 深夜のうちに目的地へ移動し、現地で朝を向かえたら、
 まず静かな公衆電話を 探さなくてはいけない。そして皆いっせいに
 腹痛を起こす。そして順々に各々のバイト先に電話をするのだ。
 「すみません。今日はおなかが痛いので休みます。」

 こうしてダメ人間たちはますます貧乏になっていくのであった。
 


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不思議な少年(文庫)

個人的には、トムよりもハックよりも魅力的な一冊。
サタンである不思議な少年の一挙一動にいちいち考えさせられます。


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